もうそんな時期かぁ…

 クリスマスが近づいて来ると、いつも思い出す事があります。

 父が親しくしていた、相模原駅からうちとは反対側の西門側で開業していた耳鼻科の先生で、クリスマスが近くなると我が家にプレゼントを子供の人数分買って持ってきてくれて。

 私の父がDV調の人間だったので、優しくしてくれる大人のことはとてもよく覚えていて、「なんでこんなに私に優しくしてくれるんだろう?」と不思議でならなかったのですが、景気が良かった頃なので、親しくしていた仲間の子供ということで、お歳暮代わりだったのかな?

 厳し過ぎる父が子供達に優しい顔をするわけにはいかず、その先生に頼んで子供達にプレゼントを渡してもらっていた…なんてストーリーだったら映画みたいでカッコいいのですが、全くそれはなく、私にとっては本当に優しい素敵なおじさんで、この人の子供に生まれていたら良かったのに…なんて思ったくらいでした。

 大人になってもう何年も会っていない日々が続いて、父が亡くなり私が開業して二~三年経ったある日、その先生が当院にいらして下さって、、。

 昔見たシャキッとした感じからは想像もつかないくらい老け込んでしまっていて、お風呂にも入ってない?感じで、、あいさつもそこそこに手紙を置いていかれました。

 開業のお祝いの言葉かと思って封を開けてみると、「10万円貸して下さい。」って書いてあって…(ToT)

 そういえば、マンション経営に手を出してかなりの借金が出来て大変そうだという話を以前聞いたことがあって。

 子供の頃の嬉しい思い出だらけの私にとっては、「サンタクロースがこれまでの請求書を利子付きで持ってきた!」くらいのショックで、本当に悩んで悩んで…。

 私の気持ち的には10万円を渡したくて、医師会事情に詳しい今の門前薬局の社長に相談したら、「あの先生、相当苦しいみたいだよ、一度渡すとキリがないから無視した方が良いぞ。」というので、渡さなかったのですが。

 バブルに踊った昔の先生はとても多くて、うちの父も保証人になった先生の借金のことで裁判に巻き込まれていたことがあったなぁ…。

 私は昭和の体育会系の人間なので、かなりの人におごったり買ってあげたりの人生。なので、もし将来食べられなくなったら、昔世話した人のところに行って借金をせがむ?それだけは嫌だなぁ…のたれ死ぬ方がまし。

 大人って、関わった人…特に関わった子供達の中で、そのままのイメージで生きる必要、いや、義務があると思うんですよね。子供達にとっては夢とか憧れみたいなものがあるので、それを壊してしまっては、ともするとその子の生き方にまで影響するので。

 何が言いたいか?って、、
 「いい加減な大人になるな!強く憧れられる大人でいようぜ!」…てな感じかな。

 父もその先生ももう天国にいるのですけど、もし自分があの世に行っても父には絶対に会いたくない、、でもその先生には会いに行って、酒でも飲みながら、昔の感謝と、大好きなのに10万円貸さなかった言い訳をするかな…_(^^;)ゞ

 家の前にゴミが落ちていて怒る人間ではなく、さっさとゴミを拾って他の誰かが通ったときに気持ち良く思ってもらいたい…これからもそんな人間でいたいなぁ。

 あと5日でクリスマス…。

 家族や知り合いに、あの一言を謝っておきたい、あの時のお礼を言っていない、、そんな事があったら、三苫のゴールみたいにまだ間に合います!お互いに気持ちよくクリスマスを迎えて、今年を良い思い出にする準備をしておきましょうね!

 なんてなっ! _(^^;)ゞ
 

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