ついイライラしてしまいますが…

 認知症との接し方に関する記事。

 記事より…

 「同じことを何度も聞いてしまうのは、記憶に障害が起きているためです。話を理解できないのは、言葉に関する脳の領域が衰え、「失語」の症状が出ているためです。
 そして、自分に起きている異変に気づき、失敗を繰り返す自分を、ご本人が一番情けなく、悲しく感じていることが少なくありません。どうか、その不安に寄り添う気持ちを忘れないでください。」

 外来をしていても、当院にずっとかかっていらっしゃる方がだんだんと認知症になっていく姿をよく見かけて、職員みんなでどうケアしていくか相談したりすることがあります。

 診察室で、ご家族が「そんなことも忘れたの!」とか、「この前言ってたじゃないっ!」とか責め立てて険悪なムードになる事がしばしばあります。

 世の中って何でもそうですけど、「自分が言われたら…」とか、「自分がされたら…」という考え方を大切にすると良いと思います。

 自分の脳がだんだんと壊れていって認知症になった時に、感情はしっかり残っているのに、こんなことを言われたらどれだけ心が痛むんだろう?とか、どれだけ辛い思いをするんだろう?とか、自分が言われたら辛い言葉を人に言ってしまわないよう心がけると良いと思います。
 
https://dot.asahi.com/articles/-/227715?page=1