薬が本当に無いっ!
同じ仕事をしていて、商品の値段がどんどん下がってしまったら、会社の収入は減りますよね?それなのに、「社員の給料は上げなさい!休みを増やしなさい!」などと言われたら、会社としては他に利益を求めるか、無理であれば倒産するしかないですよね?
今、医療費削減というテーマの下、薬価がどんどん下げられていて、酷いものでは一錠が10円にも満たなくて、患者さんにとって大切な薬でもどんどん製造中止に追い込まれている状態です。
そんな中、コロナ禍で、せき止めや痰を切る薬が必要という事態が長く続いていて、ここ最近、ついに、せき止めや痰を切る薬がない!ついでに言うと、高血圧やアレルギーの薬も不足している状態がずっと続いています。
当院でもこの三年、絶え間なくずっとコロナの患者さんを診てきて、最近ついにせき止めが無くなるという事態に陥っています。他に何かあるだろう?というレベルではなく、せき止めという物が全て無いという恐ろしい事態になっていて。
こんなに長期に渡って薬が足りないことなんて今まで一度もなかったのですが、、。
ジェネリックメーカーの不祥事で工場のラインがどうのこうの…という原因を耳にするのですが、絶対ウソ!「ただでさえ利益がない薬をどんどん量産したところで、消費されなければ会社としては存続に関わるので、作れない!」というのが本音だと思います。
今後、日本の製薬メーカーは弱体化して、合併を繰り返して存続を図って、いずれ外資系の製薬メーカーに乗っ取られて…を国は望んでいるのでしょうか?┐(-。-;)┌
この国の医療は国が決めた報酬額で全てが決まるので、国の考え方次第でどうにでもなるので、本当に恐ろしいですなぁ。
新たに医者になる人達も、下げ続けられる保険診療に見切りをつけて、自費診療である美容整形を志す人が増えているし、きつい割に採算のとれない外科、産婦人科、内科、小児科の成り手がどんどん減っています。
そしてコロナがこんなに流行っているのに、報道はさほどされず…。
医療費は削減削減で、かなりの額が削減されて政策としては大成功しているのに、まだまだ削減したいからなのか、「ピーク時からこれだけ削減されました!」という報道は絶対にされず…。
それでも現場は患者さんで溢れかえっているので日々頑張るしかないのですけれども、もうちょっと国民にとって掛け替えの無い医療というものについて、政治が、国民のために大切に!そして、医療業界の未来のために大切に!扱って欲しいものですなあ!