今必要な舵取り
今の政府や自治体のやり方に疑問があるという意見が出ていますけど、確かに軽症の人でもなんでもかんでも見つけている今のやり方は、感染拡大の防止としては正しいのでしょうけれども、保健所がパンクしてしまうし、我々、発熱外来をしている医療機関でも、うつってしまうリスクばかり増えていて、そろそろやり方を変えたらどうだろう?と私も思うようになりました。
1月にオミクロン株が出てきてから今日までの実診療10日間で、すでに50人以上の患者さんを見つけましたが、誰も症状が悪くなっておらず、それどころか3日くらいでけろっと治ってしまっています。
だったら、風邪かな?と思った方は皆さんその日から自主隔離して、職場や学校も、その時点でコロナという扱いをして差し上げて、我々はそういったご家庭の中にお年寄りやハイリスクな方がいたら、その方の診断やケアに集中した方が良いのではないでしょうか?
その場で判定できる抗原検査キットも品薄になってきていますし、陽性率がほぼ100%近くなっているので、そういったやり方の方が効率が良い気がします。
医師会の先生方全員が発熱外来をやってくれれば、検査もスムースに出来るしキャパシティ的にも楽なのですが、そうはいかないので…。
一昨日の水曜日は当院での発熱外来のキャパシティを超えてしまったので、とても申し訳なく思ったのですが、7件ばかりお断りせざるを得ない状態となってしまいました。
軽症ばかりではない方が出てくる可能性を考えると「とんでもない!」という意見も出るでしょうけど、検査すら出来ない”検査難民”が出てきているのも事実なので、この異常な感染爆発を考えると、本当に検査や治療が必要な方に絞っていくような思いきった舵取りも必要な時期に来ていると思います。