薬を減らすという選択も
大晦日のメディカルセンターに90歳のおばあちゃんがご家族と共に受診。
ご家族が、「最近、食欲がなくて、歩けなくなってきたから入院させたい。」と。
患者さんのご家族の心理としてはごもっともな事なのですが、私としては、「90歳というご年齢の方が入院すると、あっという間に歩けなくなるし、環境が変わることによって急激に認知症も患ってしまって、かえって悲しい方向に行くこともありますよ。」とご説明。
診察上は問題なし!内服薬をチェックしたら、睡眠薬と安定剤の両方を寝る前に服用していたので、「これ、両方やめませんか?夜にしっかり寝ないといけない理由でもあるのですか?」と申し上げたら、「あ、確かに以前より一日中ずっとぼ~っとしているかも。」
恐らく、かかりつけ医に、「夜に寝ないで日中寝てしまうので何かお薬を…。」などとおっしゃられて睡眠薬と安定剤を出されたのでしょうけれども、夜に寝ないからといって薬で都合よくスッと寝てくれるものではないので、、。
年齢を重ねるに連れて、同じ睡眠薬でも強く効いてしまうこともあるので、日中もボーッとしてしまって食べられなくなっていたのでしょうか…。
お年寄りの体調不良は、お薬をやめて良くなることも多々あるので、そういう方が身近にいらっしゃったら、お薬の見直しを一度ご検討下さいませ。m(_ _)m