オンライン解禁!でも、うちは…
オンライン診療の記事…
「新型コロナウイルスの感染が拡大する中、初診患者のオンライン診療が13日から解禁された。医療従事者や他の患者への感染リスクを下げるための特例的な措置で、医療現場には歓迎の声も広がる。ただ公的保険でオンライン診療に対応している医療機関は全体の1%程度とされる。」
あの医者は顔も見ないでパソコンばかりいじって…なんて患者さんが他の病院の医者の悪口を言っていることが多いのですが、オンライン診療って、医者がパソコンばかり見ないとできないやつでしょ? (^^;
これまでは、オンライン診療をしている医療機関は初診の時に一度お会いしていて、症状や数値が落ち着いている方に対して、3ヶ月に一回は来院していただいてその他はオンラインでお薬をお出し出来たりしていたのですが、今回はコロナ騒ぎの期間に限り、初診からお会いしなくてもモニター越しに問診と視診(目視)でお薬をお出しできるというシステム。
お互いに感染のリスクを避けられて、まさに今のニーズに応える画期的なシステムですけど、、私はついていけないなぁ。
相手をよく見てよく話を聞いて、手で触れて、聴診器を使って診察して、しっかり説明して必要なお薬をお出しする教育を受けている昭和の時代の内科医としては、会わないでモニター越しに顔をみて話を聞いて「はい、この薬」というのはちょいと責任持てないし、睡眠薬を悪用している人や中毒の人なども利用しそうだし。
せめて目や喉を見たいし、聴診器は使えなくても、発疹など皮膚の所見を診たいし。
だからって、相手のスマホやタブレットを目や口の中に向けてもらったり、皮膚の所見を見るためにカメラを身体のあちこちに向けてもらう??…嫁ともそんなことしたことないのに?(話がズレてきた?)( ・∇・)
話を聞いてモニター越しに顔をみて「はい、おしまい!」では少なくとも内科では正しい診断が出来るとは思えないのですけど、誤診があって訴訟にでもなったらどうするんだろ?
今、このコロナ騒ぎによる受診抑制で、当院の待合室は多くても五人くらいしか座っていません。
発熱の方でコロナが疑われるような方は院内に入れずに車や外で診察しているので、来ていただいても全く問題ないのですけど、、時代なのですかねぇ。
オンライン診療…、コロナ対策の今こそ必要なのは分かりますが、診療の精度にこだわって時代についていかないで、それでクリニックが立ち行かなくなるのであれば、その時は潔く聴診器を置きますよ。
うちの患者さん達、「先生にアウト!」…いや、「先生に会うとホッとする。」って、そんな事を言って下さる方が多いから…。感染対策はしっかりした上で、対面での診療にこだわりたいなあ。
オンライン診療…ついていけない言い訳でもありますけど、ついていきたくない本音もあります。